[レポート] Break down supply chain silos with machine learning #reinvent #BIZ214
いわさです。
AWS re:Invent 2022 にて Breakout Session の [NEW LAUNCH!] Break down supply chain silos with machine learning
BIZ214 に参加しました。
セッションレポートをお届けします。
セッション概要
In this session, hear from Whole Foods Market in exploring how AWS Supply Chain uses machine learning and the elasticity of the cloud to speedily gather the data you need to provide a big picture view of your supply chain. The purpose-built connectors and data association technology in AWS Supply Chain speed up and simplify gathering supply chain data from wherever it resides to create a comprehensive, unified view in a supply chain-tuned data lake. Join this session to learn how this approach provides a foundation for insights that help you act to optimize both customer experience and profitability.
動画
スピーカー
- Denys Tseng, VP of Engineering, Whole Foods Market
- Trevor Bloking, Sr. Product Manager, Technical, Amazon Web Services
- Tariq Choudry, Manager New Products: Strategy | AWS | Business Apps, AWS
レベル
200 - Intermediate
アジェンダ
スライドでアジェンダは紹介されていなかったですが内容な以下のようになっています。 別のセッションではコネクタ部分について触れられていなかったのでデモを交えてそのあたりも見ることが出来るのでオススメのセッションです。
- サプライチェーンにおける課題と、AWS Supply Chain が何を解決してくれるのか
- AWS Supply Chain の技術面と機能
- 技術要素の解説
- デモンストレーション
- 組み込みコネクタのデモ
- 機械学習を使ったモデルマッピングのデモ
- Whole Foods Markets の事例
サプライチェーンにおける課題と、AWS Supply Chain が何を解決してくれるのか
冒頭でサプライチェーンにおける一般的な課題について解説
- サプライチェーンの性質上、システムがサイロ化されてしまいやすい
- 業務改善のためにはそれらの統合と分析が必要
これらを行おうとすると多くの時間が必要になるが、データを収集しより迅速な意思決定と効率化を行い機会を創出させるためには必要という話
AWS Supply Chain が何を解決してくれるのか
以下のスライドでは AWS Supply Chain で何が出来るのかを説明している。
要するに、AWS Supply Chain ではデータ統合させるための組み込み機能が用意されており、データを統合したあとは可視化しつつインサイトや推奨事項を活用し先程の課題を解決出来ると言っている。
- 簡単にシステム間のデータを接続出来る
- システム間の接続という話だと思ったが、AWS Supply Chain がデータレイクとして動き、そこへ様々な外部システムから接続しやすくするための機能が備わっている。ということらしい
- 統一されたビュー
- 機械学習を活用したインサイトとリスクアラート
- 推奨事項
- 従量課金
AWS Supply Chain 4 つの主要コンポーネント
このスライドでは機能的なところよりもう少し抽象的な概念について解説している。ちなみにこのスライドは他のセッションでも出てきていた。
サプライチェーン向けのデータレイクを基盤に、機械学習を使って既存データを AWS Supply Chain 固有のモデルに自動でマッピングし、インサイトを取得、他にも目的にあわせた機能(別のセッションで紹介されていたカンバン機能などだろうか?)が用意されているよということらしい。
テクノロジーの仕組み
ここからは AWS Supply Chain のより技術的な中身について触れられている
Built-in connectors
AWS Supply Chain は様々なコネクタを介して、ほぼすべての構造化データソースからデータを取り込むことができる
- Amazon S3 からの取り込み
- EDI メッセージのデータ取り込み
- ERP (SAP S4/HANA, SAP ECC)
- 他にも新しいコネクタが追加される予定
Automated data transformation
AWS Supply Chain は機械学習を使って自動で AWS Supply Chain 用のデータモデルにマッピングする機能を持っている。
Data unification
- 統合されたデータモデル自体も拡張が可能
- コストのかかるデータ移行は不要
- サプライチェーンでコンポーネントが追加・削除されるシナリオでも問題なく対応出来るということ
簡単なデモンストレーション
このセッションではここまで解説されてきた内容のうち、コネクターの使用とモデルの自動変換機能がデモで紹介されている。
Demo: Built-in connectors
初期ログイン時にコネクター作成が要求され、ERP、EDI、Amazon S3 からデータソースを選択出来る。
このデモでは SAP S4/HANA との接続設定を行う、ソースからエンティティを抽出し自動マッピングする様子をデモしている。
ちなみに、複数の接続を構成して様々なソースからのデータを統合出来る旨も説明されていた。
例えば、輸送管理システムの ERP から製品データを取り込み、注文データから注文ステータスを取り込むなど。
コネクターで接続設定を行うだけで、大量のテーブルとフィールドが存在しているデータソースだったが自動で全てがマッピングされた。
時間のかかるマッピング作業が不要で自動化されているという点が強調されている。
左側にソースの一覧、右側にマッピングされた AWS Supply Chain のエンティティ一覧が表示されている。
カスタムフィールドを追加することも出来る。
データのサンプルをアップロードすることも出来る。
これによってデータ変換時の問題を回避するのに役立つ。
Demo: Transform data using machine learning
このデモでは AWS Supply Chain が機械学習を使用してどのようにデータマッピングを行っているのかを解説している。
大量のモデルマッピングを手動で行うと時間がかかってしまう。マッピングのミスでトラブルシューティングが必要になってしまうこともある。
ここでは EDI メッセージのコネクターとサンプルメッセージを使うことで自動マッピングする機能を紹介している。
AWS Supply Chain では機械学習を使って、サンプルをアップロードするだけでメッセージをマッピングできる。
以前は数週間かかっていたマッピングプロセスが、機械学習の力を使用するだけですぐに完了している。
AWS Supply Chain はマッピングプロセス中の精度に関する尺度を提供してくれる。同意できないものを見つけた場合は、簡単にオーバーライド出来る。
Whole Foods Market の事例
Whole Foods Market ではすでに AWS Supply Chain を導入し評価しているとのことで、数日でオンボーディングしそれを使用してインサイトを活用した経験について紹介してくれた。
- Whole Foods Market はデータの複雑さと管理、およびデータの正確さと一貫性の維持に課題を抱えていた
- Whole Foods Market には 550 を超える店舗がある
- 12 の地域に分かれていて、内部的には 12 の独立した ERP インスタンスと 10 の異なる配送センターによってサポートされている
- さらに 各配送センターと店舗には、独立した注文管理システムと倉庫管理システムがある
AWS Supply Chain を使って単一のソリューションでデータ管理の問題を解決することが出来た。
倉庫管理システム、注文管理システム、各拠点の ERP システムを単一の AWS Supply Chain に接続する。
従来は数ヶ月かかっていたものがわずか数日で稼働することが出来た。また、自動の統合プロセスによってカスタマイズも不要になった。
これは配送センターとその現在および将来の在庫レベルを表したもの。
インサイトを使用して将来の予測を確認し、在庫の動きに関するリスクを検出できる。
アラートを設定することで、将来的な不足に関するインサイトの通知を受けることが出来るので、十分な時間を確保できるようになった。
まとめ
このセッションでは AWS Supply Chain の中のいくつかの概念のうちのデータ統合部分についてフォーカスした内容になっています。
具体的にどのデータソースを現時点でサポートしているのかと、自動マッピングなどのデータ統合がどれだけ簡単に設定することが出来るのかがわかるセッションでした。
また、Whole Foods Market の事例を通して実際に複雑なサプライチェーンの例と導入した効果についてよくわかりました。